食欲の秋

漆の塗り直しに出していた愛用の杓文字が戻って来ました。
「これ、すごく気に入っているんですけど、随分と漆が剥げてしまって…。
塗り直しは出来ますか?」と買ったお店に持って行ったのは、まだ緑が眩しい木々で蝉が生命を謳歌していた頃。
いつの間にか蝉の鳴き声も聞こえなくなり、緑一色だった木々も彩り豊かになりつつありますね。

さて、持ち帰った包みを開けてみましょう。
もともとは薄口醤油のような明るい褐色をしていた杓文字が、上等な濃口醤油のように深みのある色にお色直し。
出来たてのお醤油は茜色をしているそうなんですけど、そんなこっくりと落ち着いた赤褐色を纏って帰って来ました。
思わず「お帰りなさい!」と声を掛けてみたりして。

そうそう、塗り直し作業の費用はなんと無料でしたよ。
「この程度の作業でお金はいただきません。末長くご愛用下さいね。」ですって。
なんとも粋ですねぇ。

かれこれ7年ほど使い込んだ炊飯用の土鍋でお米を炊いて、ほんのりお焦げの香りを楽しみながらこの杓文字で茶碗によそって、さぁお昼ごはん!いつもと同じお米でも一段上の美味しさです。
何気ない普段の生活にプラスする、少しの手間とちょっとした幸せ。

交互に使おうともう一本買った杓文字も、頃合いを見て塗り直しに出すつもりです。
今度はどんな色になって帰って来るかなぁと、今から楽しみにしています。
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